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【天然漆の良さって何だろう】

最近、身の回りの塗装されているものを見てつくづく思います。塗料の進歩は目ざましい発展しております。漆より強い表面をもち、光沢も自由に作れる、食器では食器洗浄機対応、電子レンジ対応。見かけでは塗料と漆の見分けることは困難です。

そんな中、天然漆の良さって何だろうと思います、
色々な本を読んだりして研究しました。
やはり天然ならではの抗菌性かなと最近思っています。
植物の研究の本を読み学びました。
植物はただジーッとして誰でもに食べられればいいと思っているわけではなく、なるべく動物に食べられないように毒素を出したり、食べられてもすぐ回復する作用を持っていたり。防衛機能を持っているのです、
抗菌作用は漆に限ったわけではなく、ほとんどの植物にその作用はあり、植物を食べるとその植物の抗菌性の分子が人間や動物の体内のばい菌を排除するというしくみになっており、

動物も自分の身体を治すにはどの植物を食べればいいかわかって調子が悪い時に食べるそうです。

漆の抗菌性を利用して昔の人は食べ物を入れる器に塗ったのだと推測できます。

カビ菌を増やさず、菌をよせつけない天然の抗菌作用を持つ器は地球上で最適の器かもしれません。

漆の抗菌作用を科学的に調査したページがありましたので紹介します

抗菌漆器のレポート記事(京都漆器工芸協同組合)
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【国産の木地に国産漆のみの椀を作り始めました】

数年前から時々「化学物質過敏症」つまり少々の化学的な物質が入っているものを触ったり、空気中にあるとアレルギーを起こして体調が悪化する症状の方からメールや電話があり、天然漆で塗ったものは大丈夫ですか ? と質問されます。

天然漆そのものは漆の木の樹液なので問題ないですが、何か添加物が入っているといけないので漆掻きさんから直接、漆を購入し、何の溶剤も入れずに塗る重ねる椀を作ることにしました。
木地は山中の木地師で国産の木を使用し、下地は地の粉と砥の粉を使用しますが、材料は土なので大丈夫だと思います。顔料も使わない透き漆で塗っていきますが、下地は黒っぽくなるので、黒漆で塗ったかのような黒の椀になります。
制作の様子は日記のようにアップしていきます